2015年10月19日

木陰の休日

ふと林の中の網に目がいった。

港では決してめずらしい光景ではないのだろうが、無造作に掛けられているその網は、朝の柔らかな光に包まれなぜか心がひかれた。
使い古された網だが、よくよく見ると赤や緑の色がうっすらとその色を放ち、木陰でひと時の休暇を過ごしているかのような優しい光景にも思えた。

破れかけた部分もあるが、そういう傷跡がこの網の「戦いの物語」をさらに深め、この網で魚を捕りこの湖で生きてきた漁師たちの姿がそこに重なった。

昔からこの小川原湖はシジミやワカサギやシラウオなどの水産資源が豊富で、「宝沼」と呼ばれ人々に大切にされてきたと聞く。真冬には全面凍結も珍しくないこの小川原湖で漁師が魚と格闘し、時に命がけの仕事をすることもあるだろう。
そう考えるとこの木陰の網はずっしりと重く、そしてたくましくさえ映った。
 
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posted by Yasuji Nakano at 09:15| Comment(0) | 湖畔の夜明け


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