2015年10月25日

木立の青い夜明け

林の中で待っていた。

どこでどんな光景が見られるのか、まったく見当もつかないためいろいろな場所に行ってその朝の夜明けを待ってみることにした。

夕暮れの写真はだいたいの検討がつく。雲がどんな形で、どの方向に太陽が沈むのかということは想像がつきいろいろな準備もできるが、夜明けはそれがとても難しい。夜明け前の真っ暗な時間帯だから雲がどうなっていて、どこから日が昇るのかさえわからない。すべてはその瞬間の与えられた中から選ぶしかできないのだ。

言い換えれば、夕暮れは「あるものから無になっていく」のに対して、夜明けは「無から姿が見えてくる」という逆の現象だからだ。

逆を言えば、夜明けのほうがそれだけドラマティックで感動も大きいと感じる。だからいつも「今朝はどんな感動を見せてくれるのだろうか」と意気込むが、いつも期待どおりにはならないから面白いかもしれない。

この日、クリやヤナギが立ち並ぶ湖畔の林の中でじっと夜明けの景色と向き合うことにした。うっすらと明かりがさしはじめたころ、地面に降り立った雲は重く、青味がさしたノスタルジックな夜明けだった。
 
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posted by Yasuji Nakano at 14:58| Comment(0) | 湖畔の夜明け


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