2016年01月08日

綿帽子と影絵

4日4晩降り続いた雪。
今年の冬はいきなりやってきた。

夜明けの湖畔に立ち、この冬はじめて雪化粧した風景の中から辺りを探していくと、ふと立っている足元に目が行った。

漁師たちがシジミを採るときに使う「鋤簾」(じょれん)という道具。そこに降ったばかりのふかふかな雪が、大きな綿帽子をかぶったように横たわっている。そして道具の網状の部分に日が差して、独特な影を創っていた。

その影は空に浮かぶ雲に操られて薄くなったり、くっきりと現れたりしながら時を刻んでいった。私はしばらく様子を見守ることにした。

この小川原湖ではもう何万回ものシャッターを切ってきたが、それでもその時だけの感動的なシーンを前にいつも新鮮な気持ちにさせられる。それは二度と同じ光景は見られない絶対的なものであるからかもしれない。

この日、綿帽子と影がシャッターを切らせた。

DSC_0527.jpg


【写真説明】
2015年12月31日7時56分 東北町 小川原湖中央桟橋付近
雪の世界でも、どこかホッとする温かさを感じさせる写真が好きだ。どこに日が差していて、どこに影があるのか構図を考えながらベストなポイントを探して行った。
 
posted by Yasuji Nakano at 18:05| Comment(0) | 湖畔の夜明け
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