2016年02月22日

彼方への道

もう夜明けに何度向き合ってきたのだろうか。

私はいつも暗いうちに現地に着いて夜明けを待つ。
人間も寝静まりまだ活動をはじめる前、音は何も聞こえない。
光も無い。車もいない。その世界に生命を感じさせるものは、何もないとさえ感じさせる湖畔の夜明け。

私はそんな世界にぽつんと一人立っていた。
ふとこの地球上にいるのは、自分ひとりだけかもしれないという錯覚さえおぼえる。それはまさに「神秘的な夜明け」という言葉がぴったりだ。

暗闇にもようやく目が慣れ、あたりを見回すと漁師が作った桟橋に降ったばかりの雪が積もっていた。真っ白な衣に包まれながらずっと沖へとその道を伸ばしている。

足跡もなく柔らかそうな雪に心惹かれながらシャッターを押しているうち、ふとこの桟橋は空に向かって伸びているように見えた。

まだ誰も歩いていないこの雪の道。その彼方には何があるのだろうか。
私の心は未知の世界へと走っていた。

DSC_0764-a.jpg


【写真説明】
2016年1月14日 6時25分  東北町 小川原湖 中央桟橋付近
幻想的な世界に、ずっと彼方まで伸びる桟橋。奥行き感を出し平凡な写真にならないように、アングルをかなり低くして撮影した。
posted by Yasuji Nakano at 08:40| Comment(0) | 湖畔の夜明け
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