2016年02月25日

消えた水平線

それは寒いというよりは、痛さを感じさせる朝だった。

真冬の夜明けの撮影にもようやく慣れたとは言え、この日の朝は経験したことがないような寒さだった。そのせいだろうか見慣れた小川原湖も、水平線は消えて湖面から煙が沸き上がるような見たことも無いシーンを創っていた。

湖面の雪も、輝く白い砂のようにサラサラとして、その光景を目の当たりにした私は我を忘れてカメラのファインダーに向かっていた。

ふと手元を見るとカメラが真っ白になっている。
初めての経験に頭が混乱したが、しばらくして自分の呼吸する息が凍ったものだと分かった。すべてが初めてのこの朝の経験に、私は心を奪われっぱなしだった。

撮影帰りの車にニュースが流れた。
「この朝、青森県は最低気温の記録を更新した」と。

手元の温度計はマイナス17度をさしていた。

DSC_8537-2015-10-09.jpg


【写真説明】
2014年1月18日7時56分  東北町 小川原湖中央桟橋付近
今まで遭遇したこともない光景を目の前に、「落ち着け」と自分に言い聞かせながら必死の思いでシャッターを押した。
posted by Yasuji Nakano at 15:10| Comment(0) | 湖畔の夜明け
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