野辺地町出身の彫刻家小坂圭二作「小川原湖姉妹像」で、この湖にまつわる伝説の主人公である玉代姫と勝世姫をモチーフにしたものと思われる。
この像はキャンプ場の道路沿いに位置し、人目につきやすいことからいつも通るたびに気になっていた。
「この小川原湖のシンボルをどう撮ろうか」と。
彫刻だからもちろん動かない。だからどう撮影しても同じようしか写らない。
ならば、ということで背景を変えることで、この像から受け止めるイメージが変わってくると考え、夜明けの時間帯に何度か足を運んでみることにした。
風景写真は「行ったから撮れる」という保証は何も無い。だが、行かないことには絶対撮れないことも事実。だから何度も通うしかない。
この日、着いたときは空一面が厚い雲に覆われていたが、太陽が昇るころになるとその雲も途切れて、青空が見えるようになった。しばらくすると頭の上の雲は白くドラマティックに照らされ、二人のシルエットが美しく浮かび上がった。
2月の寒空に、手の感覚が無くなるような寒い、寒い朝のことだった。
【写真説明】
2016年2月1日 7時15分 東北町 小川原湖キャンプ場
生命感が感じられる写真になるように、光と背景さらに像のアングルと構図に悩まされ4回足を運ぶこととなった。
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